Ngkwerlp (Wild Tobacco) Story

バイオレット(Violet)が描くのは、野生のタバコ「ピチュリ」（Nicotiana spp.）のストーリー。バイオレットの言葉ではNgkwerlpと呼ばれています。この植物の葉は柔らかくクリーム色の白いラッパ状の花を咲かせ、2つに割れる種子のカプセルを持ちます。オーストラリア中央部に自生しており、バイオレットの住むアリススプリングス北東に位置するユトーピア地方にも多くみられます。この植物の葉は、アボリジニの人々が摘んで、噛んだり薬として使用したりしています。現在でも一部の地域で彼らが種を集めて植え替えて栽培している地域もあります。

この作品の点描（ドット）は、ストーリーの中でとても重要な意味を持つ「成長を促す」というNgkwerlpの種を表現しており、Ilkawerne族の女性が掘り出し棒とクーラモン（木彫りのボウル）を持ってNgkwerlpを集めています。